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二刀流

2014年ペナントレース 
 前回のコラムでも少し書きましたが、物心ついたときから巨人ファンです。巨人の運営自体、正直あまり好きではありません。野球の運営やスタイルでいうと広島が好きですが、こればかりはどうすることも出来ません。とにかくプロ野球ファンであることは間違いなく、毎年ドキドキワクワクするペナントレースが観たいと思っています。巨人の優勝で幕を閉じましたが、今年のペナントレースは決しておもしろいといえるものではありませんでした。これを書くと長くなるので割愛させていただきますが、日本シリーズはとても見応えがありました。ソフトバンクが4勝1敗で日本一に輝きましたが、どの試合も紙一重の勝利と言っても過言ではない展開でした。好守が目立ったように感じ、これぞ日本一を争うチーム同士の戦いでした。特に大和選手の好守には身震いしました。世代的に秋山監督の男泣きにはもらい泣きしました。来年も続投してほしいのですが、決まったことは仕方ありません。工藤新監督に手腕を振るっていただきましょう。

MVP 
 今年のMVPはセ・リーグが菅野投手、パ・リーグが金子投手になりましたが、セ・リーグのMVPは、個人的には鈴木尚広選手にあげたいです。
 巨人の売りである豪快なバッティングは影を潜め、投手陣も目立った成績を残した選手はいません。そんな中、何とかやりくりして優勝を手にすることが出来ました。そう考えると殊勲は原監督だと思います。チーム打率257、リーグ5位の成績で優勝できたのは、投手陣のおかげかも知れませんが、勝利の方程式の3人は軒並み成績を落とし、抑えで30セーブの成績を残したマシソン投手の防御率は3.58です。これを脅威とは言えません。それに引き換え、終盤1点差を争ったとき、鈴木選手の存在が相手に与えるプレッシャーは相当なものだと思います。ノーアウトでランナーを出したら代走の鈴木選手がいる、どれだけの警戒の中でも盗塁し、成功する鈴木選手がいる、このプレッシャーは抑えの切り札に匹敵するものだと思うし、今年に限って言えばそれを上回る脅威だったと思います。30代後半に差し掛かっても衰えるどころか更に速くなっているというのですから、影の努力がどれほどのものか想像を絶します。努力は嘘をつかない、これを体現している選手の一人と言え、尊敬に価します。レギュラーだけがチームを作っているのではないのです。鈴木選手のような選手が、チーム力を高め、勝利に貢献しているのです。一芸を極めた鈴木選手、天晴れです。来年もオレンジの手袋がダイヤモンドを駆け巡ることでしょう。

大谷翔平
 一芸に秀でた選手を称えておきながら真逆のことを書きますが、大谷選手は本当にすごいと思います。二刀流に異議を唱える方が多い中、防御率2.61、11勝4敗、打率274、10本塁打、31打点は見事です。高卒2年目の選手が、どちらの成績でも充分な活躍と言える数字なのに、これを一人でやってのけてしまうのですから、すごいとしか言いようがありません。投手だけに専念すれば、15勝は勝てたろうし、打者に専念すれば3割20本という数字は残していたのではないでしょうか。久しぶりにプレーを観に試合観戦に行きたいと思える選手が現れました。
 畑は違えど、私も二刀流をこなしているので、大谷選手の苦労、努力、すごさは身にしみてわかります。大谷選手のようにどちらも結果を残せていませんが、負けないぐらいの努力はしていると自負しております。私は常々、努力は絶対にうそをつかない、努力をすれば必ず自分に返ってくるし、努力を怠ればその分後退すると伝えています。誰かと争ったとき、それは結果に反映されないかも知れない。努力しているのは自分だけではなく、相手も死に物狂いで努力しているのだから。結果が出なかったのは、自分の努力が足りなかったからかも知れないけど、その努力は絶対に無駄ではないし、努力した分だけ成長を遂げているはず。誰にもわかってもらえないかも知れないけど、自分には分かるはず。だって努力した自分は誰のものでもなく自分のものなのだからと。
 ちみートークの結果はまだ出ていないかも知れませんが、自分の努力が少しずつ実を結んでいるのは実感しています。私が目指すものはまだまだ先にありますが、一歩一歩近づいています。大谷選手のような華やかな結果は残せないかも知れませんが、必ず幸せな結果につながると信じて進んで行きます。
 いつか、野球deトークを実現できることを夢見ながら、今回はこの辺にさせていただきます。
 ちみートークと一緒に、幸せへの道のりを歩みませんか?